大学概要【2021年度実施分】シームレスな協働コミュニティの構築と促進

外国語学部

シームレスな協働コミュニティの構築と促進
実施責任者:二神 真美

?今日、ビジネス業界で重視される「シームレスなチームワーク(継ぎ目のない円滑な連携、時間的かつ空間的連携を妨げない協働環境)」を、基礎演習Ⅰなど正課のグループワーク活動を通じて学生に体験させる。
?ポータブルな投影機器やビジネスチャットアプリ、MR(Mixed Reality)機器などのICTアプリケーションを複合的に活用し、ミーティングや協働を効率的かつ生産的に行うことで、実社会で役立つ協働リテラシーを学ばせる。

ACTIVITY

外国語学部1年生が企業の抱える問題解決に挑戦!

2022/01/19

外国語学部では、「シームレスな協働コミュニティの構築と促進」の取り組みの一環として、「基礎演習I」の授業でFuture Skills Project (FSP)というプログラムを実施しています。このプログラムは、企業から課せられた課題への取り組みを通じて、失敗(時には成功)を体験しながら、学生が「自分に足りないもの」を見つけ、自ら行動を起こす「チャレンジ精神」や「主体的に動く力」を身につけていくことを目的としています。今年度は製造業や観光業など10の企業に参画いただきました。プログラムの前半部、このうちの5企業に対して2週間前に一次提案を行った各チームは、6月1日に企業が抱えている問題解決に対してZOOMによる最終提案を行いました。

【 学生たちのレポートからの抜粋】
? 今日は新事業の最終提案の発表をしました。低価格で提供し、高額の利益を得ることが出来る事業を考えるのはとても難しいことを学びました。私たちの提案は担当者様から少し良い評価をいただきましたが、他の班の発表を聞いて私たちの案は、幅広い年齢に注目したり、今あるものを有効活用してコスト削減など深いところまで考えられていないことに気づきました。また再来週から新事業の提案がはじまるので今回の提案の反省をもとにさらにより良い提案ができるようにしたいです。
? 今日の発表のために今までたくさん準備をしてきましたが、第一次提案よりもいい提案ができてよかったです。最終的には一位をとれてうれしかったです。企業側の求めていることをしっかりと的確に理解することが意外にも難しくて社会に出るとその意見がその会社を作り上げることになるので、この授業はとてもいい経験になるなと思いました。ほかのグループの発表を見て、どのグループも前回指摘されたところをしっかり直していてすごいと思いました。中には原稿を見ずにスライドだけを見て話している人もいてそのほうが相手に伝わるなと思ったので次回挑戦してみたいです。
? 他の班のプレゼンを聞いて、参考になることが多くありました。従業員にするというのは金銭面を考えると良いことだと思いました。もっと利益について考えないといけなかったと思いました。今回の反省生かしたいです。
? 授業とは別にzoomやLINEを使って連絡をとっていたので、合わせたところをスムーズに発表することができてよかったです。パソコンが苦手で同じグループの人に頼ってしまったので貢献できるようにしたいと思います。他のグループも前回よりコスト計算など具体的になっていて、学ぶことがたくさんありました。人件費などあまり知らないことがあったので、次回は考慮したいです。話し方など反省点もあったので次回にいかせるようにしたいです。オンラインなので難しかったですが、顔をあげてハキハキと話すなど話し方も説得力を持たせるように工夫できるところがたくさんあったので気を付けたいです。

遠隔で最終提案をする学生たち(1)

遠隔で最終提案をする学生たち(2)

企業連携プロジェクトから得られた学び!

2022/01/19

外国語学部では、「シームレスな協働コミュニティの構築と促進」の取り組みの一環として、「基礎演習I」の授業でFuture Skills Project (FSP)というプログラムを実施しています。このプログラムは、企業から課せられた課題への取り組みを通じて、失敗(時には成功)を体験しながら、学生が「自分に足りないもの」を見つけ、自ら行動を起こす「チャレンジ精神」や「主体的に動く力」を身につけていくことを目的としています。プログラム前半部で行った企業への提案と指摘を踏まえ、学生たちは二つ目の企業に対して最終提案を行いました。

【学生のレポートからの抜粋】

? 普段はなかなか考えない実際の企業の問題を扱い、実際に企画を提案できたこと。こういった形の授業を学生のうちから受けられたことはいい経験になった。

? 実際に社会に触れることができて就職する前に社会に出たときのイメージや自分がこんな風になっていかないと社会に役立つことができないなと改善点を見つけることができたところ。具体的な売上の数字を考えるのは初めてで、これは実際の企業の方と関わらせていただいたからこそで、細かいところまで先を見て詰めるというのはいい経験だった。もう少し期間が長いとチームにも余裕ができて提案をより磨くことができると思った。

? 自分が実際に企業の一員になって企画を考え、実際の企業の人にプレゼンをしてアドバイスを貰えるという貴重な機会があることです。社員としてどのように売り上げを良くしていけばいいのか、何が足りないのかをたくさん考えることができたため、自分のアイデアを出す良い機会になったと思います。

? 色々な角度から物事を見る力をつけることができた点が良かった。実際に自分が社員としての意識を持って、企業について調べ、提案することができて将来に生きる能力をいくつか見つけられたのがよかった。

? 毎時間先生方や企業の方が大事なお話をして下さって、それを意識しながらグループワークに取り組むことが出来たのが自分の成長に繋がったと感じた。また重要事項以外の指示はなく、全て私たち学生の責任で動いていく授業だったので私は今まで責任を待つということを避けていた分、周りを意識して行動するようになったし、私たちの動きを見て先生方がくださるアドバイスによって気付かされることも数多くあった。


【 プロジェクトの総括】
(1)学生の成長?学びについて
 2つの企業からの課題取り組みを通して、例年通り、90%を超える学生が自分自身の成長を感じていると回答しました。特に、「チームとして動く力」の成長を感じている学生が多く見られましたが、同時にこの点は「チームをリードする力」が改善点としても挙げられていることからも、FSPを通じてチーム活動に関する学びと今後の目標が明確になったことが見て取れます。
 また「解決策を考える力」「課題をとらえる力」など、本講義の達成目標である批判的思考(クリティカルシンキング)に関連する項目に対しても、本講義を通した成長と今後の改善目標と感じた学生が多くいることが分かります。例年通り、情報収集には主に「インターネット」が用いられました。加えて、2020年度に比べて今年度の活動では実地調査やアンケート調査の実施を行えたチームもあったため、これらの項目に変化が見られました。

(2)企業?業界への理解などについて
 実社会における課題解決に取り組むことで、91.0%の学生が就職や自分の将来の進路に対して、一年次前期のタイミングで強く意識し始めることができるようになっています。この点は、学生の記述回答でも多く挙げられました。参加企業については、1社目、2社目同様に、課題取り組み後には印象が変化し、企業への親近感や、サービス利用に対する興味が高まった様子がうかがえます。

(3)学生の声(全体)
 記述回答で「良かった点」として挙げられたものは、大きく分けて「実際の企業の方との交流」「社会の一員として考える経験」「グループで働く経験」の3つです。まず、FSPデザインの最も重要な点である、企業の方々との交流機会に対して好意的意見が多く見られたことは、本講義の大きな意義として捉えることが出来ます。特に学生としてではなく、企業の一員として取り組むことで、課題解決を自分事(じぶんごと)として捉え、責任を持って講義に臨めた様子からも、他の講義では得られない体験があったことが分かります。これらは、大学入学直後に企業の課題に取り組むことで、就職について、自分の将来について、そのための大学生活の過ごし方について自覚的になることができた学生の声にも表れています。グループワークに関しても、アンケート調査結果から見て取れるように、成長を強く感じる一方で、各自が今後伸ばしていくべき課題点として挙げられた背景が見られました。
 一方、「改善して欲しい点」として挙げられた内容は、「スケジュール」「チーム編成」「取り組み企業に対して」の3つに関連するものが多く挙げられました。スケジュールに関しては、企業登壇から発表までの期間の短さ、2つの企業の課題に一学期間で取り組む難しさを指摘する声が多く挙げられました。特に、外国語学部生は授業外活動が必要な授業が多くあり、プライベートや他の課題とのスケジュール調整が難しかった様子がうかがえます。このことは、チーム活動にも大きな影響を与えており、初対面のメンバーと短期間で課題に取り組むプレッシャーを感じた学生の声が多く聞かれました。参加企業に対しては、課題の説明を明確にして欲しいという要望や、提案内容に関してのコメントを簡潔に伝えて欲しいといった声が挙げられました。

まとめ
 例年通り、FSPの授業デザインで目標としている点は、学生の声にも表れているように大きな成果を上げていることが分かりました。コロナ禍においても、このような取り組みが実施できたことは学生にも非常に大切な経験になりました。一方で、実社会でもライフワークバランスが課題になる中、どのような課題デザイン、スケジュールが学生の学びを最大限に引き出すことが出来るのか、今後も課題として考えていきたいと考えています。良い提案ができるようにしたいです。

対面と遠隔のハイブリッドで最終提案をする1年生

最終提案を終え、遠隔で講評を頂いている様子

柳沢ゼミ、「仮想現実」映画分析にMRを活用!

2022/01/20

英語圏の知的創作物を研究対象にしている柳沢ゼミでは、12月に『サロゲート』や『レディ?プレイヤー?ワン』などVR(バーチャル?リアリティ)をテーマにした映画作品を分析することになりました。そこで、外国語学部生たちにこの種の最新テクノロジーであるMRを体験してもらいました。MRとはVR(仮想現実)とAR(拡張現実)を併せ持つテクノロジーで、「複合現実」(Mixed Reality) と呼ばれています。普段はVRでゲームを楽しんでいる学生たちも、MR独自の新しい認知体験に感動していました。学生たちには「現実」と「仮想」の境界が今後さらに曖昧になっていく現代社会で、人々の価値観や人生観はどのように変容していくのかについて考えてもらいました。

【MR体験を通じたグループワークによる考察】
学問的問い:「仮想現実」のテクノロジーは、今後どのようなかたちで知的創作物とその鑑賞に影響すると思うか?

?仮想現実をテーマにした映画にあったような、過激な映画が現実になり得る可能性が出てくるので、この種の技術には規制がかかるのではないか。
?書籍に代表されるこれまでのコンテンツ産業はこの技術をセットにして販売するようになり、購読者はより没入感を味わえるのではないか。
?読書や映画鑑賞などによる知的創作物の世界を脳内でイメージして楽しんでいたものが、VRやAR、MRのように知的創作物の世界に入り、実際に体験することで知的創作物という概念自体が変わるのではないか。

なお本取り組みは学部ウェブサイトにも掲載しています。(/sp/foreign/manabi/detail/26792.html )

MRを体験する男子学生

MRを体験する女子学生1

MRを体験する女子学生2

ノートを取りながら仮想空間をテーマにした映画を鑑賞するゼミ生

  • 情報工学部始動
  • 社会連携センターPLAT
  • MS-26 学びのコミュニティ