大学概要【2021年度実施分】ICTを活用した地域情報発信力向上プロジェクト

外国語学部

ICTを活用した地域情報発信力向上プロジェクト
実施責任者:西尾 由里

外国語学部の2つの基礎演習クラスが、東区および名古屋市歴史まちづくり推進室と連携してフィールドワークを実施し、文化のみちエリアを中心とした地域の課題を自ら発見し、取材を行い、地域貢献とともに、英語で世界へ日本の歴史文化遺産を発信し、グローバルな学びのコミュニティを創出するプロジェクトを実施します。この活動を通し、コンテンツの加工、YouTube動画?Webページ作成などの、ICTの知識も習得します。

ACTIVITY

フィールドワークの実施?文化のみちエリアにおける地域情報の収集と取材?

2022/01/31

 外国語学部1年次の2つの基礎演習クラスが合同で、名古屋市歴史まちづくり推進室および東区と連携してICTを活用した地域情報の収集及び発信力向上プロジェクトに実践的に取り組み、その一環として9月26日にフィールドワークを実施した。事前に、市の担当者から文化のみち地区の歴史的背景や現存する文化的遺産や建造物等について講義を受け、その際に「東区は区内の人口に占める転入者数、外国人数の比率が高いという特徴がある。数年程度コロナの影響が続くと想定したうえで、東区の特徴を踏まえ文化のみちの認知度を上げるための方策をICTを活用した方法で提案すること」という課題が与えられた。提案のための情報収集と取材のため、20名余の受講生全員がフィールドワークに参加し、東区文化のみちエリアと名古屋城においてガイド担当者から詳細な説明を受けながら、各チームで音声データや画像による記録収集を行った。 
 参加した学生からの振り返りでは、「今回のフィールドワークを通して、旧豊田佐助邸や二葉館などのことがより詳しくわかりとても勉強になった。さらに、ガイドさんが各部屋の細かいエピソードなどをお話ししてくださり自分で調べるだけでは学ぶことのできない内容も知ることができた。こんなにも素晴らしい建物が名古屋にあり、改めて感動した。この良さを多くの人に知ってもらえるよう、様々なICTを駆使してPRできるように頑張りたい」と提案に向けた意気込みを感じさせる感想が多かった。

各チームに担当ガイド1名がついて説明開始

主税町の文化のみち地区を歩く学生たち

豊田佐助邸内でICT機器を活用する学生たち

名古屋城の説明を熱心に聴く学生たち

文化のみちの認知度向上に向けたICT活用方法を提案するチーム発表

2022/01/31

 フィールドワークにおいて収集された画像や音声データに基づき、4チームがそれぞれ「文化のみちの認知度を上げるためのICTを活用した方策」を提案するためチーム活動を行った。話し合った結果については、東区の担当者の前で各チームが第一次提案および最終提案として2回にわたって発表を行った。SNSを頻繁に使用する世代をターゲットにしたインスタグラムの活用案や、オンデマンドツアーを作成しYouTubeへ動画投稿する案、ショートムービーに特化した動画プラットフォームを活用する案、さらには拡張現実(AR)を使った案など、多様なICTを活用した独創的な案が提案された。
 まず一次提案に対しては、東区の担当者から提案内容の実現可能性や根拠となるデータ等に関する鋭い質問が出され、改めて提案を見直すためにチームでの話し合いが継続された。最終提案においては、一次提案の内容が改善された結果、東区担当者からも好評を得ることができた。
 東区担当者が選んだ第1位の提案をしたチームのメンバーからは、「1次提案よりも良い発表ができてよかった。また1位に選ばれたのが素直にすごく嬉しかった。どこのチームもICTを使った素晴らしい提案をしていてよかった。役所で流すショートムービーやAR機能、バーチャルなどは自分たちの班では思いつかなかった内容だったのですごく感心した。やはり動画などを実際に自分たちで作ってみたり、データを集めることでより説得力のあるプレゼンになることがわかった」といった意見が出された。

オンデマンドツアー案を発表するチーム

SNS利用に関して発表するチーム

ショートムービー案を発表するチーム

発表者に対して質問する東区担当者

名古屋市及び東区役所の担当者も参加して行われたポスター発表会

2022/01/31

 地域と連携して企画?運営がなされた本プロジェクトの最終イベントとして、10月26日、名古屋市まちづくり推進室および東区役所の担当者、文化のみちガイドボランティアのメンバーを招いてポスター発表を開催した。教室の4カ所に映し出された映像の前で各チームの発表者がパソコンを操作しながら提案内容を説明し、それに対して発表を聴いた学生及び地域側の担当者からは次々と質問が出されるなど、双方向のやりとりが活発になされた。動画や音声データをスライドファイルに埋め込んだ発表では、実際に動画コンテンツを動作させるなど、印象的な発表を行ったチームが大半であった。最後に地域担当者からは各チームの発表に対して全体的な講評がなされたが、いずれの発表も最新のICTを活用した内容でよかった点が強調された。
 参加した学生からは、「今回の発表では前回よりもメモなどを見ることなく、聞き手を見ながら行うことができ、スライドとの距離も近いので、写真を指でさしてポイントするなどの工夫をすることもできた」と発表に関する感想や、「ポスター発表で聞き手に回ったときに、より相手の話を聞き、質問を考えるためには、視点を変えながら話し手の意見を考えることでより理解が深められ、大切であると気づいた」といった質問者としての感想を述べているのが印象的であった。

地域側の担当者を前に発表する学生1

地域側の担当者を前に発表する学生2

地域側の担当者を前に発表する学生3

地域側の担当者を前に発表する学生4

発表後に全体の講評を学生に伝える東区担当者

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