大学概要【2023年度実施分】学生と地域が対話する発見まちづくりデザイン

理工学部

学生と地域が対話する発見まちづくりデザイン
実施責任者:生田 京子

"地域の方々と対話をする中で、生きたまちづくり活動を経験するプログラムである。
毎年地域を舞台として、学生の視点でまちの魅力を引き出すデザインについて提案し、ものづくりワークショップを行い、学生たちによる制作やインスタレーション展示などを行う予定である。"

ACTIVITY

町の商店を繋ぐ小さな家具の設置?「仲町通りゃんせ」

2023/12/07

 半田市亀崎町は潮干祭りで有名な、古い街路や家並の残る地域です。そのメインストリートである仲町通りには、昔ながらの店と新しい店が点在しますが、それら商店に呼びかけて、共通のデザインモチーフをもつ特徴ある家具や看板などの制作物を設置しました。
 制作を発案するにあたり、学生達はまず地域のリサーチからはじめました。亀崎町の特徴的な要素を探してまわり、デザインモチーフとして亀崎町独自の民家の壁に地蔵祠を設ける文化「鬼門地蔵」を選定しました。加えて住民の方々と様々な対話を行い、その結果、仲町通り沿いの7店舗から賛同を得て本企画の実施に至りました。
 
 本企画が期待している展開は、下記のような内容です。
 店に立ち寄ったお客さんが、普通とは違うベンチや看板に「おや?これは何だろう。」と気づき店主との話題となる、それをきっかけに通りにおける店舗が共通で醸し出す連帯感に気づく、加えて町のあちらこちらに点在する「鬼門地蔵」の文化についても知ることとなる。
 制作物は黒板壁の古い家並みの風景を意識したものとし、景観として通りの一体感を生むものを目指しました。
 
 設置のお披露目会は「亀崎町おこしの会」が運営する活動拠点「街かどサロンかめとも」で開かれ、賛同した7店舗の店主や地元の方々と学生が集い、学生よりデザインや製作の意図などを説明しました。学生達は「日常的に使っていただくことで、活気あふれる通りになることを願っています」と語り、自分たちの思いを町に託しました。

店主と学生が、制作物を並べて集う

制作物のコンセプトと設置個所

久栄丸呉服店前に設置されたベンチ、鬼門地蔵の格子や屋根型のモチーフがさりげなく取り入れられている

制作設置された家具

「フラワーショップ錦花園」のフラワースタンドの前で

「高原時計店」の傘立ての前で

鬼門地蔵の祠制作と受賞

2023/12/17

 前報にて、亀崎町独自の「鬼門地蔵」をモチーフとした7つの制作物を町の7店舗の前に設置したことを報告いたしました。
 そのことをきっかけに、「亀崎町おこしの会」より依頼され、本物の鬼門地蔵の祠を制作することとなりました。
 市の行政代執行により古い空き家が解体された際に、その軒先に取り付けられていた古い祠を一緒に解体するのではなく、「街かどサロンかめとも」へと引っ越しすることを亀崎町おこしの会が決め、その新たな祠づくりが学生達に託されたのです。
 学生達は、再度地域に点在する鬼門地蔵の形状をリサーチし、それらから特徴を引き継ぐよう心がけました。古い祠は虫喰いなどで劣化していましたが、そこから使えそうな扉の部分だけ再利用し、そのほかの部分を新たに制作しました。
 学生達の日々の活動が町に受け入れられ、町から制作依頼されるようにもなり、活動の広がりに手応えを感じている様子でした。

 なお、祠の制作は中日新聞でも取り上げられ、7店舗前の小さな家具の設置は、学生の地域活動を対象とした下記2つのコンペティションにて表彰されました。
?学生プロジェクトデザインコンペティション 「審査員賞」 
https://www.jma.or.jp/homeshow/tokyo/visitor/competition.html
?愛知建築士会 学生コンペ2023 「優秀賞」に選出されました
https://www.facebook.com/photo?fbid=712390594254915&set=a.302111728616139

制作された鬼門地蔵の祠(正面)

制作された鬼門地蔵の祠(側面)

制作途中の検討模型

設置する壁面のモックアップで、強度を確かめる

子どもの関わるファサード(正面)づくり

2023/12/26

 3年生達が、亀崎町での新たな制作の検討を行っています。まずは、町を散策し調査するところからはじまり、現在は魚牧という古いお店に価値を見出して店主と打合せを続けています。
 この建物は、旧亀崎小学校の用務員室であった建物で、小学校敷地が移転される前の旧小学校の場所を示しています。鬼瓦には「小」の文字が刻まれているなど、この地区の歴史を伝える建物で、小学校移転後に用務員室は魚屋に転用され、長く地域の魚屋として愛され、その後雑貨屋として引き継がれてきました。徐々に大規模店舗に客をうばわれ、段々と開店日を減らしていく状況となっています。
 リサーチ結果では小学校の通学路添いで、小学生が店前を往来しており、店が見守り機能を果たしています。学生達と店主の議論の中で、雨戸が閉まる日が多くなっても、店先を通るこどもが不安にならず、むしろ気軽にかかわるきっかけを生むような、おもちゃのような装置を雨戸につけることになりました。
 現在、その形を検討中で、議論が活発化しています。学生達は、自分たちの制作がどのような効果を生み出すのか、実現される日を楽しみにしている様子です。

子どもが関わる雨戸の機構について検討中

模型を通して議論をする学生達

対象とする建物(魚牧)についてリサーチ

周辺のリサーチ

模型検討

  • 情報工学部始動
  • 社会連携センターPLAT
  • MS-26 学びのコミュニティ