大学概要【2025年度実施分】災害医療?福祉の共通教材を活用した4大学協働による多職種連携教育の実践

薬学部

災害医療?福祉の共通教材を活用した4大学協働による多職種連携教育の実践
実施責任者:亀井 浩行

学生が主体となって、地域の医療?福祉系大学との連携による大規模なプロジェクトベースの教育プログラムを実践します。本取り組みでは、多種の学部?学科の医療系?福祉系学生が垣根を越え、グループワークを介して「学びのコミュニティ」を構築することを目的としています。質の高いグループワークをより円滑に行うためには、災害時における医療?福祉や各々の専門職の役割を理解しやすく、災害医療?福祉で抱えている課題の基盤となる情報を容易に各学科が共有できる教材を構築し、これを実践的に活用する必要があります。今回は、災害時における医療?福祉の役割を理解しやすい教材等を構築します。

ACTIVITY

藤田医科大学での4大学協働による多職種連携教育: 第1日目が開催されました!

2025/06/11

多職種連携教育の第1日目が6月4日(水)に豊明市の藤田医科大学にて行われました。本学からは薬学4年生254名が4年次科目である「薬物治療マネジメント」の講義の一環として、6台の貸し切りバスに分乗して藤田医科大学のキャンパスに向かいました。今回の授業も昨年に引き続き対面式となりました。参加学生は全体として1,024名と1,000名を超え、その内訳は、藤田医科大学医学部3年生117名、医療科学部(医療検査学科?放射線学科)3年生238名、保健衛生学部(看護学科、リハビリテーション学科)3年生265名、日本福祉大学社会福祉学部3年生47名、愛知学院大学歯学部3年生99名、健康栄養学科4年生4名、大发体育官网_澳门游戏网站薬学部4年生254名でした。171チーム(1チーム6名の混成チーム)に分かれて9教室で行う国際的にも類のない大規模な多職種連携教育のプログラムとなりました。主催者である藤田医科大学の教職員の皆様方におかれましては多大なご尽力に深謝申し上げます。本学の教職員も22名が本プログラムの準備?運営に携わりました。バス到着後、各教室に分かれ、薬学生はそれぞれ1または2名が多職種の混成チーム(6名で1チーム)に加わりました。最初に各自予習してきた内容の確認課題を解き(iRAT)、アイスブレイクを挟んで、確認課題をチームで解く作業(tRAT)を行いました(TBL:チーム基盤型学習)。その後、各チームで1日目の応用課題に取り組みました。「被災住民に対する支援―医療?福祉系の私たちに何ができるか?―」をテーマとして、豊明市の地域を例に、今後起こりうる南海トラフ地震でリスクの高い場所やその地域の災害対策における強みや弱みの要素をチーム内で意見交換しながら豊明市の地図に書き込みました。その後、各チームの代表者が地域の災害対策における強みや弱みとその根拠について発表しました。参加した薬学生からは、「普段は他学部の学生さんと関わる機会がないため、他の職種の考え方や意見に触れられて新鮮だった。」「多職種連携、チーム医療の大切さを体感する良い機会になった。」などの感想や、一方、「今までの薬学生だけの実習や薬物治療マネジメントの授業とはまた違う緊張感があり、他学部の人に対してどの程度自分の意見を主張して良いのか難しいと感じた。」といった課題も聞かれ、次回に向けた意欲的な意見が多く聞かれました。次回(第2日目)は、応用課題「災害にあった藤子さんを仮症例として、避難所や藤子さんの課題や専門職の支援について考える」に向けて各チームが討論?発表を行います。

大发体育官网_澳门游戏网站八事キャンパスから藤田医科大学に向けてバスで出発する様子

薬学生がアイスブレイクで自己紹介をしている様子

チーム内で地震によるリスクの高い場所を検討している様子

薬学生がチームで検討した地震のリスクの高い場所を示している様子

藤田医科大学での4大学協働による多職種連携教育の第2日目が開催されました!

2025/06/14

多職種連携教育の第2日目は、6月13日(金)に行われました。最初に各自予習してきた医療?福祉専門職に関する確認課題を解き(iRAT)、その後、個人で回答した確認課題をチームで解く作業(tRAT)を行いました(TBL:チーム基盤型学習)。その後、各チームで、想定された症例に関する課題に取り組みました。課題症例は「大規模な地震が発生した後、衛生状態の悪い避難所に辿り着いた関節リウマチを患う高齢の女性」であり、最初にその症例のシナリオから被災状況?避難所の状況、症例の背景をチーム内で共有しました。症例のシナリオを読んでどう感じたかを自由に話しました。次に、避難所の課題、症例の課題を挙げ、どの専門職がどのような支援をしていけばよいかについて話し合い、各教室でグループの代表が発表しました。各グループからの代表的な意見として、「医師や薬剤師が、現在の症状や薬を聞き取りして、必要な薬を用意する。」、「看護師がトイレの介助、褥瘡の確認?管理を行う。」、「理学療法士が関節症状の痛みが悪化しない体勢やストレッチを指導する。」、「食事の問題に関して、歯科医師が口腔ケア、栄養士が食事指導を行う。」、「社会福祉士が精神的ケアや家族との連絡を行う。」などが挙げられ、避難所での各職種の役割を考える良い機会になりました。参加した薬学生からは、「災害時のことを考える事がないため、災害時に医療従事者に何ができるか、何をしなければならないかを考える良い機会となった。」、「それぞれの情報や意見をメンバー全員と共有することで、そこから更にブラッシュアップして各々で考えるだけでは思いつかないような結論に辿り着いたことから、多職種連携の必要性を実感した。」などの感想が聞かれました。次回(第3日目)は、「被災から1か月後に、今後、症例の高齢者が望む生活を実現するためにどのような支援ができるか」につい討論を行います。

薬学生がチーム内で情報共有している様子

薬学生が症例の課題?支援について積極的に発表している様子

薬学生が症例の課題?支援について積極的に発表している様子

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