在学生?教職員/ニュース 外国語学部教員採用試験合格者座談会 4年生4人が出席

志望をかなえた勉強方法や後輩へのアドバイスなど

(左から)稲田大徳さん、安井咲綺さん、大口麻菜さん、杉坂和奏さん (左から)稲田大徳さん、安井咲綺さん、大口麻菜さん、杉坂和奏さん

2022年度公立学校教員採用試験(2021年度実施)で、外国語学部から4人が英語教員に合格しました。1期生から3年連続で現役合格者を出しました。今年度の現役合格者に、志望をかなえるまでの道のりや、教職を目指す後輩たちへの助言などを語り合ってもらいました。ナゴヤドーム前キャンパス西館で、新型コロナウイルス感染症対策のためアクリル板を立て、マスク越しの発言となりましたが、4人ともコミュニケーション力が高く、話が弾みました。外国語学部の藤原康弘教授、西尾由里教授、柳沢秀郎教授がモデレーターを務め、司会は教職センターの嶋口裕基准教授が行いました。(以下、文中敬称略)

  • (右手前から)杉坂和奏さん、大口麻菜さん、安井咲綺さん、稲田大徳さん (右手前から)杉坂和奏さん、大口麻菜さん、安井咲綺さん、稲田大徳さん
  • (左手前から)嶋口裕基准教授、 藤原康弘教授、 西尾由里教授、柳沢秀郎教授 (左手前から)嶋口裕基准教授、 藤原康弘教授、 西尾由里教授、柳沢秀郎教授

〇出席者

学生   (合格した県 校種)

杉坂 和奏(愛知県 中学 英語)

大口 麻菜(愛知県 中学 英語)

安井 咲綺(三重県 中学 英語)

稲田 大徳(神奈川県 高校 英語)

教員

嶋口 裕基(教職センター)

藤原 康弘(外国語学部:英語教育学担当)

西尾 由里(外国語学部:英語学(音声学)担当)

柳沢 秀郎(外国語学部:英語文学担当)

英語科の教員になろうと思ったきっかけ

  • 杉坂和奏さん 杉坂和奏さん
  • 大口麻菜さん 大口麻菜さん

嶋口 英語科の教員になろうと思ったきっかけは何ですか?

杉坂 中学校時代に海外派遣を経験し、高校は「スーパーイングリッシュハブスクール」に認定され海外とかかわりの強い学校でした。そこで英語を学ぶ気持ちが高まりました。

大口 小学6年生の時、1週間イギリスでホームステイし、つたない英語が現地の人に通じる喜びを感じたことが原点です。得意な英語を学び続けようと思って教師を目指しました。

安井 英語の先生がいる幼稚園に通い、幼児のころから英語に親しみました。両親とも教師で、自然と先生を目指しました。どの教科にしようかと考えた結果、好きな英語を学び続けられる外国語学部を選びました。

稲田 日本人が英語を使って活躍している姿にあこがれ、価値観が変わりました。「自分もできる」という姿を思い浮かべました。

藤原 外国語学部には英語のスキル向上を目指すプロの先生はもちろんですが、多様な学問分野の専門の先生がいます。教員志望者のいろいろなニーズに対応できると思います。

教員採用試験の対策

  • 安井咲綺さん 安井咲綺さん
  • 稲田大徳さん 稲田大徳さん

嶋口 教員採用試験に向けて、どのように勉強をしていましたか? これから教員を目指す外国語学部の後輩に向けて、秘訣(ひけつ)みたいなことがあれば教えてください。

杉坂 4年間継続して教職課程で学びました。集中力が続かないタイプなのですが、メリハリのある勉強をしました。

大口 平山勉先生(教職センター准教授)や別の教職センターの先生方の面接対策が効果的でした。コロナまん延でキャンパスが閉鎖になり、Zoomでの面接演習になりましたが、学生も面接官役になって質問してくるなど緊張感がありました。誕生日前夜から始まった面接演習が誕生日の朝1時まで続き、「誕生日を迎えちゃった」という感慨がありました(笑い)。これだけやったら何でも答えられるという自信がつきました。隙間時間は教採対策のYouTubeを聞いて気分転換しました。

柳沢 息抜きだけれど、ためになっているんだね。

安井 私は短期集中になりました。教職課程の同志との勉強会(教職センター主催の教員採用試験対策)が役立ちました。勉強会には参加した方がモチベーションが上がります。嶋口先生からいただいた覚え方のポイントのプリント(教育史の分野で頻出の人物等に関するごろ合わせ)が試験当日も役立ちました。メリハリをつけながら、絶対にその日に終わらせたい目標を立て、毎日コツコツと行っていました。後輩へのメッセージとしては…前々からやっておいたほうがいいです。

(一同笑い)

二次試験のことも考えると、前々からやっていた方がよかったというのが反省点です。

稲田 二つあります。一つは勉強会で、もう一つは刺激し合える仲間がいたことです。勉強会では、毎週土曜日に平山先生から面接などのサポートをしていただきました。仲間とともに対策することで一人では見つけられない発見がありました。後輩に向けては、大学の授業を大切にしなければならないということを強調しておきます。

TOEICとの関係

  • 話が弾んだ座談会 話が弾んだ座談会

嶋口 外国語学部ではTOEIC(英語能力テスト)の受験を勧められていると思います。TOEIC対策の勉強が教職を目指すことに何か影響ありましたか?

大口 TOEICよりは、外国語学部にいたこと自体がよかった。教育学部の人よりは。

藤原 外国語学部は英語の授業時間が圧倒的に多いからね。

安井 TOEICはビジネス英語ですが、自分の英語能力を測るにはいいことです。私はそれよりは英検を頑張り、準1級を取りました。採用試験で加点されるメリットがあります。

稲田 私はTOEIC860点を持っているので、860点以上で1次試験が免除される県を探し、神奈川県の採用試験を受けました。

嶋口 外国語学部での学びでスコアが伸びた感覚はありますか。

杉坂 私は400点伸びました。

(一同驚き)

セメスター留学の効果

  • 四者四様の抱負を寄せ書き 四者四様の抱負を寄せ書き

嶋口 セメスター留学(13~16週間程度の英語圏の大学への留学)には行きましたか? セメスター留学の経験は、教育実習や教員採用試験に何かつながっていますか? 今後の教職生活に関連しそうですか?

藤原 コロナ禍前だったので、ここの皆は2年生の後期にオーストラリアに行けましたね。

稲田 ターニングポイントになったと強く感じられます。海外の人と接することで、自分にはない考え方、生活、文化の違いを知りました。

安井 私は「日本でなぜ全員英語を勉強しなければならないのか」という疑問もありましたが、留学を通じて英語で他国の人とつながれる楽しさを知りました。その楽しさは教育実習でも生徒に伝えました。

大口 私は自分を磨きに行きました。大学に入って初めて、3カ月も4カ月もバイトのない生活をしました。

(一同爆笑)

大口 台湾人の友達ができ、英語という共通言語でコミュニケーションできるのは素晴らしい。世界が広がり、多様性を受け入れられます。教職に就いても、少しでも多くの子が英語好きになってほしいと願っています。

杉坂 ブリスベンへの留学を通して、教科としての英語から、人と人がつながるための英語を実感することができました。

プレゼンテーション能力が養われる外国語学部の教育

嶋口 教職センターの教職実践演習の授業で、みなさんに模擬授業やグループ発表を行ってもらいました。模擬授業もさることながら、グループ発表を聞いて、プレゼンテーションがとてもうまいと思いました。これは外国語学部の授業で培ったものだと思います。振り返ってみて、外国語学部の授業の特色はどういうところにあると感じていますか?

安井 外国語学部は学生数が少なく(4年生は約140人)、皆顔見知りで、コミュニケーションをとるのが好きです。

杉坂 そうです。誰とでもどれかの授業で一緒になったことがあり、1回はしゃべったことがあります。

安井 授業を通してグループワークが楽にできるようになりました。

柳沢 私たちがやってきたことは間違っていなかった!

西尾 そうです。外国語学部はFSP(フューチャー?スキルズ?プロジェクト)を取り入れているのが特徴です。1年生前期の基礎演習Ⅰで、企業から与えられた課題を解決するためのグループワークを課せられます。結構きつい課題が出され、企業の人たちに鍛えられます。

杉坂 全体に発表する機会が多いので、人前で話すのが難しいとは感じなかった。

柳沢 一緒に働く力がついているということですね

西尾 リーダー的資質が養われたということはありますか?

安井 基礎演習ではリーダーシップについて学んだところもあります。

インターンシップの効用

  • ナゴヤドーム前キャンパスの教職センターに備えてある教員採用試験の問題集 ナゴヤドーム前キャンパスの教職センターに備えてある教員採用試験の問題集
  • 中学校、高校の教科書 中学校、高校の教科書

藤原 外国語学部では授業科目として学校インターンシップがあります。このインターンシップに参加した感想を教えてください。

大口 近くの矢田中学校で3年生の10月から6カ月、毎週1回、木曜日にインターンシップをやりました。仕事は先生方のお手伝いです。

安井 私も矢田中で毎週木曜日午前中にやりました。校長先生が、英語の先生を育てるのが大好きな先生でした。コロナの影響で教育実習が二次試験の後になったので、インターンシップがなければ二次試験で経験談を話すことができなかったと思います。

(一同納得)

藤原 こういうこともあるからインターンシップはやっておいた方がいいね。直接的な経験は糧になります。ご協力、ご指導をいただいている学校の先生方には本当に感謝しています。

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