トップページ/受賞 理工学研究科の夏目将嗣さんが地盤工学会中部支部 第36回中部地盤工学シンポジウムで優秀発表賞を受賞
受賞者 |
夏目 将嗣さん(理工学研究科社会基盤デザイン工学専攻 修士2年、小髙猛司教授研究室) |
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受賞名 |
地盤工学会中部支部 第36回中部地盤工学シンポジウム 優秀発表賞 |
受賞日 |
2024年8月6日 |
受賞テーマ |
越流に対する表面被覆型対策工の効果と堤体崩壊メカニズムの検討 |
近年の気候変動の影響によって豪雨災害が頻発し、河川堤防が決壊する被災事例が後を絶ちません。そのため、河川堤防から洪水が越水しても、決壊するまでの時間を引き延ばす「粘り強い堤防」の整備が国策として進められています。今回の夏目さんの研究では、「粘り強い堤防」の標準的な対策工法である裏法被覆工と法尻保護工を設置した河川堤防の模型実験を実施し、特に法尻保護工の長さが決壊までの時間に大きく影響を与えることを明らかにしました。すなわち、法尻被覆工の長さに応じて越流水による堤内地の洗掘形状と洗掘孔内での流れが変化することをPIV解析で示すとともに、その洗掘をトリガーとして、法面被覆工の直下で内部侵食が進展して堤防決壊に至るという複雑なメカニズムを解明しました。さらに、決壊を防止するためには、従来の浸透対策であるドレーン工を併用することが極めて有効であることを、飽和―不飽和浸透流解析も駆使して理論的に示したことも高い評価に繋がりました。 |