トップページ/ニュース 経営学部の澤田貴之教授が単著『アントレプレナーズ―ビジネスの創造と成長戦略―』を上梓
経営学部の澤田貴之教授の著書『アントレプレナーズ―ビジネスの創造と成長戦略―』が6月30日、株式会社創成社から刊行されました。
澤田教授はアジア企業論、国際比較経営史が専門で、これまでに『ビジネスヒストリーと市場戦略』(2022年、創成社)や『アジア新興国のビジネス : スタートアップから財閥まで』(2020年、創成社)など、8冊の単著を上梓。本書は、日本と世界の起業家と企業を分析することで、成功した企業の成長戦略のみならず、同族企業や資金調達環境などが抱える課題も明らかにした1冊になっています。
澤田教授は、「現在の世界的な企業を創業した人物たちは天賦の才を持ったごく一握りの人たちだったのでしようか。そうであれば、その後の多くの世界的企業は、創業者の世代で終わってもおかしくない。持続的に発展している企業は、創業者から後継経営者へ移行して、その後も発展していく共通した特徴がある」とし、優れた組織や技術、人材などの経営資源は不滅ではなく、結局のところ、組織や資源を用いる経営者次第と話します。
また、優れた経営者とは第2、第3創業を実現できる創業者型経営者であり、長寿を保ち繁栄している企業には必ずそうした経営者が現れていると強調。「失われた30年を通じて、既存の日本企業は世界的には規模と成長の面で劣位に立ってきました。1990年代後半以降、GAFAMに匹敵する新しい企業も生まれませんでした。ユニコーンと呼ばれる有望なスタートアップにおいても然りです。本書ではこうした規模と成長の劣位という罠から抜け出すための一つの指針として、創業者型経営者のリーダシップと成長戦略(多角化、M&A、スタートアップとの協業など)の重要性に焦点を当てています」と話しています。
『アントレプレナーズ―ビジネスの創造と成長戦略―』はA5判で192ページ。定価は2,200円(税別)。