大学概要【2022年度実施分】空き家を新たな地域コミュニティ資源として活用(木曾平沢伝統的建造物群保存地区?半田市亀崎景観形成重点地区を中心として)

理工学部

空き家を新たな地域コミュニティ資源として活用(木曾平沢伝統的建造物群保存地区?半田市亀崎景観形成重点地区を中心として)
実施責任者:生田 京子

地域?行政と連携しつつ、地域に存在する空き家などについて建築の地域資源としての価値?魅力を発掘する調査研究やワークショップ、その活用の可能性を示す提案の製作やイベントなどを実施する。
学外の多様な立場からなる他者との協働による刺激により学生が成長する機会を創出する。

ACTIVITY

酒蔵を活用したイベントに向けて、カウンター家具を制作?完成

2022/05/09

 半田市亀崎は江戸時代より酒造で栄えた町です。学生達は、その歴史的な経緯に着目して、かつて酒蔵に用いていた歴史的建造物を舞台とし、その活用の一環としてイベント開催用のカウンター家具を提案いたしました。
 本プロジェクトは、1788年創業の由緒ある銘醸蔵を亀崎で復活された日本酒「敷嶋」の伊東株式会社の御協力のもと進めてきました。昨年度より案の検討が始まり、数回の打合せを経て本年5月に無事完成し、現地に設置、使用開始に至りました。学生達は自分達の制作した家具が実空間の中で活き活きと利用される姿を見て、感慨深く思った様子でした。酒蔵は大変広く歴史の重みを感じる空間です。
 
作品「敷嶋の運船(はこぶね)」
 江戸創業の銘醸蔵は、かつては千石船で江戸に沢山のお酒を運んでいました。その歴史に関連づけて、本作品は船をかたどっています。格子の意匠は、船荷を保護するための垣根状の「蛇腹垣」からヒントを得てデザインに採用しました。
 この家具はピースに分かれており、全てを合わせて使う、2-3ずつ組合せて使う、バラバラに使うなどで、積み木を組み合わせるごとく様々な形に変化します。一つ一つのピースは比較的普通の四角?三角なのですが、それぞれに人体寸法を意識した意味ある高さや大きさが設定されており、組み合わせることで面白い形が発見されます。イベント時?平時を問わず、カウンター?椅子?机などに変化していきます。
 
途中経過は昨年の活動報告にて:
/about/ms26/manabi/activity/detail_25970.html

集合させて舟形を形成し、カウンターなどに使う場合

制作した学生達の笑顔

点在させて、机や椅子として使う場合

家具の寸法で思い思いの関わり方が可能になる

海の色を連想させる青系の塗装

近くから見る

地域の方々に、制作物の計画案をプレゼンテーション

2022/12/03

 新たなまちづくりデザインに向けて、半田市亀崎の地域の方々と半田市役所の方々に、案をプレゼンテーションしました。本活動では、毎年学生目線で地域の方々と話し合いながら、地域資源の活用にむけたデザインを提案し、実施しています。
 今回は仲町通り沿いの商店の方々に、学生自らアポイントを取り、複数店舗の軒先に制作物をおいていただく計画を検討中です。いくつかの商店に賛同いただき、計画がより実現に近づいてきました。景観形成重点地区の目抜き通りで、町並みと呼応しながらも訪れる人に、問いかけや気づきを感じさせるものにしたいと企画されており、制作物はこの地域で特徴的な「鬼門地蔵」をテーマにしつつ、小さなファーニチャーを町に点在させるものです。
 11月、学生たちは町の方々の集まる会合に参加し、自分達の案をプレゼンテーションしました。計画のコンセプトを説明し、制作物の模型などを見ていただきました。地域の方々からは、様々なコメントや、あたたかい応援のお声がけをいただき、学生達も今後の活動にむけて弾みがついた様子でした。

制作案について、意見交換

地域の方々の前でプレゼンテーション

会合に出席する学生達

地域の方々の質問に答えていく

提案物の模型(景観形成地区になじんだ小さなファーニチャー)

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