大学概要【2020年度実施分】授業スペシャリスト養成コミュニティの構築

教職センター

授業スペシャリスト養成コミュニティの構築
実施責任者:平山 勉

本プロジェクトは、教職課程履修学生が学部で培った教科専門性を土台として、実施責任者が主催する公開研究会?フォーラムの運営に主体的に携わることを通して、連携協力者(自主ゼミのOB教員、元学校長など、研究会?フォーラムの運営メンバー)の学校現場での経験を実践的な知識を得る機会として提供しながら、「授業づくり」「学級づくり」の力量を互いに高め合う「授業スペシャリスト養成コミュニティ」構築を目指す取り組みである。

ACTIVITY

活動報告1 8月31日研究会活動報告

2021/01/18

 本プロジェクトは、教職課程履修学生が学部で培った教科専門性を土台として、実施責任者が主催する公開研究会?フォーラムの運営に主体的に携わることを通して、連携協力者(自主ゼミのOB教員、元学校長など、研究会?フォーラムの運営メンバー)の学校現場での経験を実践的な知識を得る機会として提供しながら、「授業づくり」「学級づくり」の力量を互いに高め合う「授業スペシャリスト養成コミュニティ」構築を目指す取り組みです。公開の研究会?フォーラム等は、年間3回(8月、1月、3月)と毎年開催してきましたが、今年度は、新型コロナウイルス感染対応で参加者、自主ゼミメンバーの安全防止の観点から、zoomを活用したオンライン開催に切り替えて、8月31日(月)に実施しました。愛西市立佐屋西小学校教諭の八神進祐氏から、「教師修業九年?出会いこそ最大の研修?」の特別講演と名古屋大学後藤先生、教職センター谷口先生方をはじめ、現場の先生方との共同研究をしている教師視点映像記録から学びたい教師のスキル等についての話題提供と、東浦町教育委員会学校教育課学習支援コーディネーター加藤初男氏から、「学生ボランティアの概要と課題?教師の魅力とやりがい?教師を目指す学生さんへのメッセージ」の二つの基調講演を中心にお二人の外部講師と一緒に学び合いができました。

参加した自主ゼミ学生の感想(抜粋)を紹介します。
「今回のフォーラムもたくさんのことを学ばせていただきました。今回学んだことを早速 SP の活動で生かしてみました。特に「待つ」というところを意識しました。指示をしても行動に移さない特別支援学級の児童でも、いつもより長く待てば行動に移してくれました。他の児童たちも待つことによっていい方向へ動いてくれました。つい言ってしまうことがあるので、これからも我慢して待ちたいです。 私たち大学生は現場に立つとどうすればいいのか?と迷うことが多いです。また、小学校のことを深く知っていないので、良かれと思った行動も、もしかしたら良くないことなのか?と疑問に思うことがあります。それが払拭できればもっと伸び伸びと活動できます。このような疑問点を質問できる場面があったのは嬉しいことです。」

「本日は、本当にありがとうございました。
学生として多くの学びを得ることができました。今まで3年間勉強してきましたが、4年生になりまだまだなところを感じております。具体的な現場の様子や工夫の引き出しなど加藤先生や八神先生、平山幸代先生のお話で新しく知ることが出来ております。また、ボランティア等で児童と関わる機会が多いため、ありがたいことに実践する場もあります。早速使っていきたいと感じました。今回は、ホストもさせていただきありがとうございました。これからもこのような状況は続いていき、さらにオンラインを使いこなせることが必要になってくると思います。失敗などもありましたが、このような経験を教員になってからも生かせたらいいなと思っております。本当にありがとうございました。
加藤先生の特別授業、海外のお話、とても面白く感じました。日本での教師経験を積むと同時に海外の教育状況など知っていきたいと思いました。国際理解教育や多様性についてこれからはもっと勉強をする必要があると思います。そのため、そのような海外の経験はとても羨ましく思います。加藤先生の深い教職経験を聞かせていただき、現在不安に思っていることが解消するだけでなく、さらに教師への志が高まりました。私も子どもをリスペクトして可能性を信じて行きたいと思います。本日は、本当にありがとうございました。」

加藤氏の講演中の様子

外部講師 八神氏

活動報告2 11月2日(月)連携協力者、中村浩二氏、加藤初男氏、学生向けに特別講演

2021/01/18

加藤初男氏

新型コロナウイルス感染症対応の観点から、学校現場での学校ボランティア活動に参加することが難しいことから、歴代の自主ゼミの卒業生も含め、本学から多くの学校ボランティア活動の場を提供いただいている、東浦町SP(スクール?パートナー活動)の実施責任者でもある加藤初男氏(東浦町教育委員会学習支援コーディネーター)、コーディネーターの中村浩二氏(東浦町教育委員会授業コーディネーター)、緒方なな氏(東浦町教育委員会学習支援コーディネーター)の3氏を招聘し、自主ゼミ学生を含む教職課程履修生に学校現場の最新の様子、学校ボランティアについての講演をしていただきました。大学の関係部署と新型コロナウイルス感染症対応について連携をはかり、短時間での実施になりましたが、この交流を契機として、学校現場に興味を持つ自主ゼミ生の意欲を向上させることにつながりました。参加者の感想(抜粋)を紹介します。

「私は勉強に対しての意欲は人以上にあると自信を持って言えるが、いつも受動的であった。普段から自分から進んで何かをするということが極端に少なく、それをコンプレックスに思っていた。そんなとき、今回の片葩小学校と東浦中学校のボランティアの話を聞いた。私は、何かをしようと思っても、すぐに?やっぱりいいや?と思ってしまうか、気づいたら期限を過ぎていたというようになってしまう。しかし、?こんな良い機会はない、これは自分を変えるチャンスだ!?と思い、そのようなことがないよう、言われた当日に応募させていただいた。このボランティアでは子供たちに勉強を教えるというだけでなく、何か自分を変えられるよう受動的でなく主体的に取り組んでいきたいと思う。」

「教員としてのスキルを少しでも得る、練習をするために、私は塾で講師としてバイトをしている。もともとは、私が通っていた塾で、そこの塾長に声をかけられバイトを始めたというのがキッカケだ。その時は、学校の先生になるためにも良い経験になるだろうと思い、そこでのバイト生活を始めた。生徒の成績にかかわることなので、私は普段から張り切って授業をしている。生徒の成績が上がってくれた時ほどうれしいものは無い。ただ、やはり一つの塾にしか所属をしていないので、入れるコマ数にも制限がある。生徒さんがいなければそもそも授業なんてできないのだ。正直私はもっともっと授業がしたいと思っている。そしていろんなものを得たいと考えている。そんな時に今回の東浦町のSPのお話を聞いて、これはチャンスだと思った。私が望んでいる経験というのを、ここでは存分にすることが出来ることに、これは参加するしかないと感じた。私は、その紹介を受けた当日に「冬休みわくわく算数教室」に応募させていただいた。この機会を逃してはならないとすぐに感じたのである。今回のこの行動が私にどんなものを与えてくれるのか、楽しみだ。」

教育実習につながっていけばと願っております。

活動報告3 連携協力者の支援で自主ゼミ生が東浦町立片葩小学校で授業体験

2021/01/18

授業体験(12月10日)の様子

教職課程の最終盤に集大成としての「教育実習」がありますが、2週間及び3週間の限られた期間のため、児童?生徒とのかかわりを持つことも時間が限定されます。連携協力者で1月開催予定のフォーラムで登壇いただく濵嶌和也教諭(東浦町立片葩小学校)のご尽力で、自主ゼミ学生の茂木翔吾君(理工学部数学科3年次)が濵嶌和也教諭の3年生担任学級で、算数、理科の授業経験をさせていただきました。教育実習では、卒業した高等学校での授業実習が予定されているので、小学校の授業づくりを経験することは、中学校?高等学校の授業づくりに向けても学びになります。

活動報告4 1月10日フォーラム

2021/01/18

10年以上、対面で行ってきた1月10日の公開フォーラム(第9回MSAT授業実践交流フォーラム:名称変更もあり)ですが、8月31日の公開研究会に引き続き、新型コロナウイルス感染症対応の観点から、自主ゼミ学生及び外部講師、そして、本学の教職課程履修生及び参加者の安全を考慮して、オンラインで開催することとした。今回のフォーラムの趣旨は、『本年度、小学校で新学習指導要領がスタートし、来年度は中学校、再来年度は高等学校でもスタートします。学習指導要領の改訂とともに、「評価」も変わりました。その「新しい評価」の中で、多くの教師が今頭を悩ましているのが「主体的に学習に取り組む態度」です。今回のフォーラムでは、「主体的に学習に取り組む態度とはそもそも何なのか」、そしてそれを「どう育て、どう評価していけばいいのか」について、議論を通して深めていきたいと思います。』でした。自主ゼミ生は、登壇する外部講師7名及び参加の現役教員との交流を通して学びを深め、当日は、全体の進行、zoomの共同ホストとして参加してもらいました。フォーラム終了後は、事務局として、総括?反省を行い、卒業生教員との交流を深めることもできました。自主ゼミ生の感想を紹介します。

「今年のフォーラムは、対面では行えず、zoomになりましたが、zoomでも対面と同じようにできるものであるのだなと思いました。今の時代、幼稚園からタブレットを扱っているということを本日聞いて、自分が思っている以上に子どもは機器にふれているのだなと思い、時代にあった授業が行えるように知識を身につけなければならないと改めて感じました。そして、学習評価をすることは、難しいことであると感じました。教育実習でも感じたのですが、どの生徒も意欲的であったため、何を持って意欲的にするのかを考えなければならないと感じました。生徒は伸びを自覚しづらいと言っていていましたが、自分自身を振り返ってもそうであるため、伸びを自覚できるようにしていきたいと思いました。 本日は、様々な考え方を知れたので、全部はできないかもしれませんが、生徒にとって一番良い方法を探していきたいと思いました。」

「今回は司会を務めさせていただきました。このような経験が学生のうちにできることは、とても嬉しいことです。初めて MSAT のフォーラムに参加させていただいた 1 年生の時は、後半は付いていけませんでした。参加するたびに理解できる内容が増えてきているので、成長していると感じます。これからも学ばせていただきたいです。」

オンライン開催ということで、大阪、三重、岐阜等からの参加者もいました。多くの方のご尽力でこうした状況の中で学びの機会を紡ぐことができました。感謝申し上げます。

フォーラム会場の様子(感染対策を施し、無観客で参加者とzoom接続)

シンポジスト 山本先生

全体進行の様子(自主ゼミ生の茂木翔吾君(理工学部数学科3年次)

Zoom画面 平山

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