大学概要【2022年度実施分】橋の模型づくりを通じたPBL教育

理工学部

橋の模型づくりを通じたPBL教育
実施責任者:渡辺 孝一

本活動は,学生自身で橋梁模型の設計製作を行い,課題解決型学習を通じて,ものづくりの真の楽しさを経験します.工学知識の応用力,問題解決能力,製作過程における遂行能力を通じ,社会人基礎力を育むことを目的とします.

ACTIVITY

今年は対面での大会参加に向けて,橋の模型づくり開始

2022/06/28

 コロナ禍によって,約2年間,ブリコン(ジャパンスチールブリッジコンペティション,通称「JSBC」)が対面で開催されなかった時期が終わり,今年は対面で大会が開催される見通しです.9月上旬のブリコン本番に向けて,社会基盤デザイン工学科,渡辺研究室所属の4年生6名,同学科の3年生から9名が参加して活動を開始しました.
 最初のガイダンスでは,活動責任者の渡辺孝一教授から活動の趣旨やスケジュールなどについて説明されました.大会で競う,橋の模型作りの基本となる「ルールブック」が間もなく大会HP(※)に公開されることに先んじて,今年のコンセプトを立案し,橋の模型を試作しました.模型を通じて製作過程での問題点や,数量,重さなどを試案しながら,完成形をイメージして,これから本格的な活動を進めていきます.
※ブリコンHPはこちら,http://bricom.jp/

初回ガイダンスの様子

模型を製作する様子

試作した模型(1/5スケール)

橋の模型づくりが順調に進んでいます

2022/07/27

橋の模型づくりは,ブリコンの「ルールブック」に示されている様々な規定と照合しながら進めていきます.今年の大会ルールでは,橋のデザインにおいて「金属ワイヤー」を使用することが可能ですが,敢えて利用せず,架設スピード(橋を組み立てる速さ)を優先したデザインを採用しました.そのため,橋を構成するパーツは,単純な形状で接合には溶接を使用せず,ボルト接合のみで組み立てる方式としました.溶接の影響がないことで,製作時の部材の歪みが生じないよう工夫しています.7月も終わりに近づき,大学内での定期試験が控えたメンバーは,ブリコン作業を小休止です.その代わり,4年生が中心となって製作を進めています.まもなく,橋の全体がお目見えする予定です.

部材の設計図との照合の様子

部材加工の様子

橋を構成する部材の一部が完成

夏休み期間を利用して製作活動は順調に進行中

2022/08/19

前期の定期試験も無事?終わり,夏休みに入りました.メンバーそれぞれインターンシップやアルバイトなどの個人スケジュールとブリコン作業を調整しながら製作活動を進めています.今年設計した橋は,ほぼ同一形状の部材を連結する形式です.そのため,部材の切断や孔明けなどの加工作業が単調のため,作業分担が容易なメリットがあります.加工した部品の精度チェックまで流れ作業を行い,お盆期間が終わったころには,橋の全体形状が組み上がる段階まで進みました.細かい不具合を見つけ,それを手直しする作業を繰り返し,橋の完成まであと一歩です.その後,一旦,橋の部材をバラバラに分解して最後の塗装作業を進めます.

部材の連結構造に関する議論の様子

繰り返し部材を手直しする様子

図面通りに完成して一安心

細かな不具合箇所の確認

いよいよ塗装開始

いよいよ大会目前,橋の組み立てを反復練習

2022/09/05

橋の塗装も完了し,大会まで残すところ1週間を切りました.メンバーは,それぞれの持ち場を決めて,架設練習を繰り返します.この大会では,実際の橋の架設現場を想定した架設フィールド,河川,陸上部のなどの領域を設定した競技場内で実施します.決められた領域でルールを守りながら安全で確実な組み立てを行うことが,競技で上位に入賞するための必須要件です.また,組み立ての他に,製作した橋の特徴を5分でプレゼンテーションする審査も行われます.それぞれの競技担当メンバーが反復練習を続けます.

橋の組み立て(架設)練習の様子(その1)

橋の組み立て(架設)練習の様子(その2)

大会でチームプレゼンテーション練習

大会に参加するスターティングメンバー

ジャパンスチールブリッジコンペティションに参加しました

2022/09/29

 9月7日から9日まで3日間の日程で開催されたジャパンスチールブリッジコンペティション(JSBC2022)に参加しました.大会会場は「ものつくり大学(埼玉県)」です.大发体育官网_澳门游戏网站からは,4年生5名,3年生4名から成る9名が現地に乗り込みました.会場となった体育館には,全国から16大学,1高専から合計20チームが参加し,170名近い学生と関係者が一同に集う対面での開催となりました.
 競技は4部門で行われ,橋の組み立ての速さを競う架設競技,橋の強さを競う載荷競技,橋の外観デザインを競う美観競技,そして,橋を完成させるまでの過程を説明するプレゼン競技で競います.各部門の成績優秀な上位3チームと総合的な順位を競う総合部門が表彰対象となります.
 大发体育官网_澳门游戏网站のチームは善戦しましたが,細かなミスが続き,惜しくも入賞することができませんでした.大学に帰還後,現地に参加できなかったメンバーと全員で集合写真を撮影し,現地での話題について情報交換を行いました.コロナ禍で対外的な学生活動が制約される中,橋を完成させるという同じ目的をもった学生が交流できたことは,メンバーらにとって,有意義で貴重な経験となりました.

JSBC2022集合写真

会場の様子(完成した橋を披露)

架設競技の様子

プレゼンの様子

大发体育官网_澳门游戏网站チームの集合写真

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