大学概要【2021年度実施分】応化チャレンジプログラム

理工学部

応化チャレンジプログラム
実施責任者:丸山 隆浩

本取組では、卒業研究に先駆けて、学部3年生が自ら研究主体者となって一連の研究活動を行う機会を提供します。一定の基準を満たす、活動意欲のある学生が対象です。卒業研究とは無関係に配属研究室を選べることから、一分野を深く学ぶ、あるいは異分野の経験を積むといった、希望に合わせた活動ができます。活動の締め括りに成果発表会も開催されます。これらの経験が、より高レベルな卒業研究につながるものと期待されます。

ACTIVITY

テーマ告知と希望者との協議(9月17日~30日)

2022/01/28

 本プログラムの各研究室における受け入れテーマについて、9月17日の応化ゼミナール第1回目の講義にて、受け入れ研究室の各課題を3年生に周知しました。同時にホームページでも公開を行いました。参加希望者は、同月30日の配属決定日までに希望する研究室の教員と内容や進め方について協議しておき、教員の合意を得ておきます。その上で、基準を満たした学生9名(のべ10名)の配属を決めました。今年は1人で2課題(2研究室)に取り組む意欲的な学生もいました。反面、これまでで初めて、希望したにもかかわらず、受入れ人数をオーバーしたことからチャレンジを断念してもらった人が出ました。あまり多く受け入れ過ぎると卒論生や院生の活動に支障が出たり、教員の目が届かなかったりするので人数制限していますが、折角やる気を出して厳しい条件もクリアしたのに残念です。こういった場合の受け皿となるものを検討していきたいと思います。

各研究室での活動(10?1月)

2022/01/28

 研究室配属した9名(のべ10名)の活動が始まりました。文献調査からスタートしたり、実験テクニックを磨いたり、あるいはコンピュータのプログラミングに取り組んだりと、課題も研究室によって大きく異なり多彩です。気後れするような立派な(高価な)装置を操作することもあります。週1回研究室に来て活動するというケースが多いですが、活動頻度の決まりはないので協議次第、状況次第です。自習できることも多く、時間が取れる人は個人的に頑張って時間を費やして活動しているようです。
 活動指導は原則として教員が行いますが、研究室内の活動では所属の上級生と一緒に活動して教わる機会もあり、学年の垣根を越えたネットワークも広がっていきます。博士課程の留学生と活動することもあります。貴重な体験になったでしょう。やる気のある下級生が来てくれて、上級生にもよい刺激になっているようです。

活動成果発表(1月28日~)

2022/01/28

 応化チャレンジでの活動についての口頭による報告会を予定していましたが、昨年度に引き続き状況が深刻なため対面での実施は断念しました。活動真っ只中の年末までは対面でもできそうな期待感がありましたが、年が明けてから瞬く間に悪化して否応なくの中止でした。少なくとも期間いっぱいまで無事に活動できたのは良かったです。発表は、昨年と同じく発表スライドをホームページ掲載し、学科所属学生に対して周知しました。

試料合成中(左)と電子顕微鏡観察中(右)の様子

 
 発表会では様々な成果が発表されました。有機分野では、見るからに難しそうな有機銅錯体の合成に挑戦したり、小麦や牛乳を使ってタンパク質の相互作用を調べたり。物理化学や無機分野ではトポロジカル絶縁体、カーボンナノチューブ、酸化ロジウムナノシートなどの最先端の材料を合成し、それを電子顕微鏡、X線回折、電気化学的手法などで調べたりしていました。コロナウイルス撃退につながるかもしれない抗菌性の研究もありました。学科の学生にはまったく馴染みのないPhythonを勉強し、出会うと情報を出し合って形を変えていく遺伝子アルゴリズムのシミュレーションまでこぎ着けた発表もありました。短期間なのに中身が濃く、卒研以降の研究活動が楽しみです。

遺伝子アルゴリズム(左)と合成した試料の電子顕微鏡像(右)

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