大学概要【2022年度実施分】地域のまちづくり活動-宿泊施設を活用した地域まちづくり

理工学部

地域のまちづくり活動-宿泊施設を活用した地域まちづくり
実施責任者:高井 宏之

近年新たな宿泊施設の業態として需要が拡大しつつある「宿泊施設型ゲストハウス」を中心に、わが国が直面する空き家活用?地域活性化の手段、インバウンド(訪日外国人旅行客)等の受け皿としての可能性を追求する実践的な取組であり、行政や住民とのワークショップにより、これからに向けた提案を行う。なお、特に「分散型ホテル」の優れた事例である「NIPPONIA美濃商家町」の経営?運営やまちづくりに関わる主体との連携に注力する。

ACTIVITY

美濃市のまちづくりイベント「ミノノイチ」への参画、ワークショップなど

2023/01/10

MS-26のこの取組みでは、「宿泊施設を活用した地域まちづくり」の先進モデルとして、岐阜県美濃市を位置づけ、この諸活動に関わっている。
この取り組みを行っている主体が「みのまちや(株)」であり、重要な取り組みの一つが年4回開催の「ミノノイチ」である。これは、「いいもの集まります」をテーマに、岐阜県や近隣エリアで上質な手仕事品を扱う出店を招致したマルシェイベントである。
今年は6月12日に開催されたが、MS-26のこの取組みチームは、地域の理解を目的にミノノイチの出店に協力した。

ミノノイチで地元パン工房の販売を応援

参加メンバーで記念撮影


また併せて、みのまちや(株)のメンバーの協力を得て、ワークショップや空き家の視察調査を行い、美濃市の伝建地区や町家の理解を深めた。

みのまちや(株)のメンバーとWS 

空き家の視察調査も実施

美濃市の重伝建地区の空き家状況の把握!

2023/01/12

美濃市の重伝建地区には少なくない空き家があるが、その正確な把握は大変難しい。住んでいても外観に現れていなかったり、実際に住んでいなくても物置に使っていたり、実態は多様である。
9月13日にMS-26の本課題チームは、空き家の活用提案を目指し、活用可能な空き家の探索のため、みのまちや(株)のメンバーと共に、外観の目視および地域の口コミ情報をもとに空き家状況の把握を行った。
引き続き直後に、これらの状況を踏まえ、建物規模?老朽状況?立地特性を勘案し活用提案を行う空き家の選定を行った。更に、周辺建物の用途やまちの将来像をふまえ、その選定した空き家の用途や空間イメージについてのワークショップ行った。

まち全体の住宅を見て歩く

記録写真から住宅の状況を分析する

地図上に住宅の状況を記録する

周辺建物の用途も記録し空き家の用途を考える

空き家の解体と実測! これを通じて住宅を理解する。

2023/01/12

古民家の空き家はどのようになっているのか??
12/10(土)は、この理解のために、空き家の解体を体験した。それも、美濃市で活躍する、古民家調査やリノベーションにも詳しい建築家?中島昭之氏の指導付き。みのまちや(株)の平山優貴さんも一緒に解体。
実際やってみると、壊すのがまあ大変! とても頑丈にできている。昔の大工さんの技術と気合いがひしひしと伝わってきた。

まずは道具の使い方を建築家の中島昭之氏より

解体は天井から

床の解体、ああこうなっているんだ

解体が終了し記念撮影

 
12/11(日)は、巻尺を使って丁寧に実測。しかし、生活していた状態の住宅なので、家財道具があって実測は難しい!また、実測は単に寸法を測るだけではなく、測りながら住宅がどのようにてきているか、どのような考えで寸法が決まっているかが頭に叩き込まれる。
大いに成長したこの2日だった。
次のステップは、この実測した住宅に対し活用提案の構想と発表(2月)。ワクワクする。

実測は巻尺を使って

実測した結果からこのような図面を起こす

空き家に対して3つの提案を行いました。好評!!!

2023/03/01

具体的な古民家を対象に、これまでの成果を踏まえ高井研究室の特別チームが構想?提案。
次の3つの利用方法の提案を行った。模型ありCGあり。
A.森林アカデミー サテライト:学生の「活躍」の場づくり
B.ゼミ「合」宿:暮らしながら学ぶ
C.WASITA MINO PAR TII :美濃住学-学生の居場所

現状把握分析とコンセプト

コンセプトから3つの提案を展開

 
聴講者はこの地で分散型ホテルを経営する、みのまちや(株)の幹部や地元の建築家。

プレゼンテーション風景

聞き入る関係者

 
「ここはどうなっているの?」
「この設計だと、音と臭いが問題になるのでは?」
「このような提案のニーズはありそう?」
結構突っ込んだ議論がなされ、学生の提案はその手応えに達成感を感じた!

模型を見ながらのディスカッション

 
今回は初年度の取り組み。次年度以降はメンバーを増強、聴講者市民やまちの人たちに拡げて行きたい。
(高井宏之)

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